【Netflix】マインドハンターのレビュー

例によってスポイラー満載なので念のため。

“Where do we go when motive becomes elusive.”

エピソード1の最初の方に出てくるプロットなんだけど、このドラマ全体におけるテーマのひとつになると思う。今でこそ(2019)サイコパスって言葉は一般的だけど、当時は色々な言葉がなかった。例えば「ソシオパス」、「快楽殺人」、最近だと「無敵の人」、それから「シリアルキラー」なんていう言葉がこのドラマの時代、1970年アメリカにはなかった。なかったという事はどうゆう事かというと、当時の人々は連続殺人犯が『なぜ』そんな事をするのかという事に興味がなかった。

「えーそんなわけないじゃん」

と感じられる人もいるかもしれない。もちろん近所で連続殺人事件が起きたらメチャクチャ怖いし、えー犯人マジで早く捕まってほしいんですけど、とか思うのは今も昔も変わらないと思う。でもここで問題なのは、時代背景の違いで犯人の「動機」が変わってきているって事だ。

カンボジアのプノンペンのスラムなエリアに行くと、リアルな北斗の拳の世界に近いものを感じられる。僕もバックパッカー時代にショルダーバッグをサバイバルナイフでぶった切られて引ったくりに会った経験がある。まーそんな地域に一人で行くのがアホなので、これは僕の自業自得なんだけど、なんだか昔の日本(戦後とか)にタイムスリップしたみたいで、今でも好きなんだ。まーそんな自分語りはいいとして、ここで言いたいのは、プノンペンは犯罪が多い街だけど、その犯罪には割と明確な動機があるという事。

大体は「営利目的」。営利といっても単に食い詰めてるから金が必要な訳で、犯罪を犯して経済状況を打開しようという動機。「貧困」が原因という事になるのだけれど、これは個人的に最も合理的な動機。

そんでその次が「私怨」で、痴情のもつれみたいなのとか。これも昔からある。自身への侮辱行為に対する怒りは太古より変わらないのかもしれない。

あとはドラッグ関係。ハードコアなケミカル系をガッツリ決めた時、超攻撃的になってしまう瞬間というのがあるらしい、という動機。これもわかる。

しかし70年代からの先進国では、そんな動機にカテゴライズ出来ない凶悪犯罪がめっちゃ増えた。例えばデビッド・バーコウィッツは76年から77年にかけて、ショットガンで13人を襲い、6人を死亡させたという連続殺人犯だけど、彼の自供によると動機は

「犬に殺せと命令されたから」

だ。もうこうなると僕らはどうしたら良いかわからない。単に嘘を付いているだけならまだ救いがある。もちろん「え、犬って喋るの?」なんて考える人はいないと思うんだけど、とにかく今までのカテゴリーから完全に外れてしまうのだ。

なので当時の人々は「殺人鬼の考えることなんて知るか!」でとりあえず済ませていた。「なぜ?」という事を考える人は少なく、とりあ