Black Mirror 【Netflix】シーズン1のエピソード考察

Netflixレビュー

Netflixでまた面白いシリーズを発見した。Black Mirrorっていう、1話完結型のドラマシリーズ。言うならばNetflix版の世にも奇妙な物語って感じかな!そこに星新一のエッセンスが強めに入っているというか。基本的には近未来を舞台に、現代のテクノロジーを皮肉った内容の話が多い。1話完結型だから、つまらなかったらいつでも観るのをやめられる!という何とも消極的な理由で見始めたこのBlack Mirrorだけれど、結局シーズン3まで全部見てしまった。面白い!

こうゆう世界設定系のコンテンツはすごく好きなのだけれど、全部見終わったあとにネットで検索しても、いわゆる日本語の「考察サイト」的なものが見つからなかったので書いてみた。以下ネタバレなので、是非見終わった人は自分の考察と比べてみてほしい。

1-1 国家 National Anthem

シーズン1の1話目にして個人的に一番面白かったエピソード。最終的に「大統領が豚ちゃんとファックするのを見る大衆」のカットにつながるまでの流れが本当に素晴らしい。全シーズンを通してBlack Mirrorは愚民思想を批判しているスタイルを取る事が多いのだけれど、1話目でなんとなくその前振りがしてあるのが良い演出。まだこの時点では「結局大衆が馬鹿だから悪いんだよ」的なメッセージは強くないけれど、犯人のオジサンの目的は大統領を苦しめる事じゃなくて、大衆に気づき的なものを与えたかったんじゃないかな。それがあの最後の「豚とSEXする大統領を見るみんな」のシーンで表現されているって事なんじゃないかな。ベッドの上の黒人お兄さんの芝居が特によかった。超チョイ役だけど・・・。

1-2 1500万メリット 15 Million Merits

あえて全エピソードをランク付けすると、残念ながら最低ランクとなってしまうこのエピソード。スマホゲー(特に日本でいうソシャゲ)が題材になっている訳だけれど、こうゆうソシャゲ中毒とか課金地獄とかって日本だけじゃないんだなーって。プラスそこに「America’s got Talent」みたいなテレビ番組の要素が加わっているんだけど、この辺でこのエピソードの世界観が崩壊しているというか、訳がわからなくなる。なぜ彼らは自転車を漕がなくてはいけないのか、他の職業選択はないのか、清掃員の人たちはヒエラルキー的に実はどのくらいの位置にいる人なのか。建物の外はどんな感じなのか。最後まで訳がわからなかった。

1-3 人生の軌跡のすべて The Entire History of You

ライフログっていう言葉が流行りだしたのはいつだっただろうか・・・。Evernoteみたいなので個人的に人生の記録を収集/整理するのも、Facebookで共有しちゃうのも良し、さらにそこにgoogleグラスみたいなウェアラブルデバイスがインプットを助長して、Iot(ちょっと昔の言葉で言うとユビキタス)環境がアウトプットを日常化して、こんな世界になっちゃいました!っていうエピソード。Black Mirrorの楽しみの一つとして、「ちょっと未来のインターフェース」っていうのがあって、このエピソードだとみんなが手に持ってる親指でグリグリするコントローラー。

技術的にはどのくらい先の未来の話なのか。脳内インプラントが割と年寄りにも倫理的に受け入れられてたっぽいので、少なくとも30年くらい先の話なんじゃないかと想像するのだけれど、このライフログをデータで残すのってどうなのっていう道義的な問題は、まもなく僕らの前にやってくると思う。他人の行動を記録してしまう事になるので、この辺りをどう思うかっていうのは賛否両論ありそう。現代日本だとドライブレコーダーが、かなり倫理的なレベルではこのエピソードに近づいていると思う。かなりの数のドラレコ動画がYoutubeとかにアップされてるけど、これはアリなの?

あと、SFの表現の一つとして「今も未来も変わらないものを出す」っていうのがある。このエピソードだと「男の猜疑心」で、妻の浮気を疑いまくっちゃう。これ本当、わかるわ〜。第三者的に見てると「そんなの黙っておけ、小さい野郎だな」なんて思うんだけど、正直僕はすごく共感してしまった。よく居酒屋トークで「女性は自分でお腹を痛めて子供を産むけれど、男は自分の精子が使われているかどうかなんてわからない」っていうのがあるよね。こうゆう原則的な生物環境は近未来でも変わらないよ、と。ちなみにこのパターンは後のエピソードでも出てくる・・・心が痛い。

次回はシーズン2を一個一個解説していきます!